思春期を迎えた10代のほとんどの人がニキビに悩みます。
これは性ホルモンのバランスが大きく乱れることが原因です。
性ホルモンには、アンドロゲンに代表される男性ホルモン、
卵胞ホルモンや黄体ホルモンといった女性ホルモンがありますが、
性徴期を迎えると男性ホルモンの分泌が盛んになります。
この男性ホルモンの働きによって、
皮脂を分泌する皮脂腺が増大し、
また皮脂の分泌量も多くなるため、
皮膚はどうしても油っぽくなってきます。
盛んに分泌される皮脂が毛穴からしっかり排出され、
こまめな洗顔で皮脂や汚れなどがキレイに取り除かれればいいのですが、
それらが毛穴に詰まってしまうとコメドが形成されることになります。
古い細胞がはがれ落ちて新しい細胞と入れ替わるとう皮膚のターンオーバーは、
約4週間を1サイクルとして行われています。
古い細胞がはがれにくくなって、厚くたまってしまうことを角化異常といいます。
それが毛穴をふさいでしまうことも、コメド形成の要因になっています。
アクネ菌はだれの皮膚にも存在する常在菌で、
脂肪の多い場所を好む性質があります。
通常、アクネ菌は無害ですが、
思春期の油っぽい肌では特に増殖しやすく、
そのせいでコメドができた部分に炎症が起きてしまうことになります。
このように、男性ホルモンの分泌が盛んになることが、
ニキビの発症にたいへん大きく関わっているのです。
そのため、
ニキビが重症化してしまうケースは、
実は女性よりも男性が多いという報告もあります。
ただ女性の場合は、
月経の前後も性ホルモン分泌のバランスが大きく変化しますから、
注意が必要です。